少ない予算でオウンドメディアだけに頼って問い合わせを生み出すのは正直ムズイのでオススメしません

はじめに

今はどこもかしこもオウンドメディアオウンドメディアと、
自社で運用するメディアを通して問い合わせを生み出したいという企業が増えました。

かく言う私が所属する会社も、以前の会社もオウンドメディアを持っております。

個人的にオウンドメディアを運営するのは間違っていないと思います。
問い合わせて頂くために必要な情報を色々公開していき、
自然検索からの流入を増やして問い合わせに繋げる。
という取り組みは間違っていないと思います。

ただし、めちゃくちゃ大変だというのを理解せずに始める企業が多いのが事実です。

そしてオウンドメディアと同じように、
コンテンツマーケティングという言葉、考え方、取り組み方の認知も広まっておりますが、
それを実践しうまく行ってる企業というのは正直少ないという印象です

その理由は2つあると思っています。

一つは、一定のアクセスを集められるだけのコンテンツを定期的に作り続けることが実際のところ難しい。
もう一つは、アクセスを集めることが、そのままイコールとして問い合わせにつなげられるわけではない。
ということがあるからです。

今回は少ない予算の企業がオウンドメディアだけに頼って問い合わせを生み出すのが大変な理由について書きます。
※当然ですが、自分だったらどうしてきたかについても書きます。

 

「なぜ」予算が少ない企業はオウンドメディアだけに頼ってはいけないのか?

最近よく聞くお話です。
「ウチもオウンドメディアやりたいんですよね」

必ずその後に出てくるのは、
「広告で集客できるのも限界があるので、SEOで集客して問い合わせを作りたいと思うんです」

その考えはある意味間違っていないと思います。
ただそれって、取り組んでみたものの、結果に現れるまでなかなかの時間が掛かるし、
掲載するコンテンツもなんでも良いわけでもないんですよね。

だから、よく言われる「質の高い」コンテンツを量産するのが大変で、
さらにそこから問い合わせに繋げるのも超大変なんです。
ましてや、SEOで検索経由からアクセス集めるとしたら尚更大変。

 

オウンドメディアを運用してそこから問い合わせに繋げるのがゴールだとすると、

サイトの立ち上げ :難易度 最低
コンテンツの公開 :難易度 高
SEOを意識する   :難易度 中
問い合わせに繋げる:難易度 最高

それぞれの難易度はこういったところでしょうか。

 

オウンドメディア経由で問い合わせを生み出すには「なにを」しなければいけないのか?

オウンドメディアやりたいという人は、
オウンドメディア立ち上げから問い合わせに繋げるまでの運用難易度の理解がないことが多いと思います。

ここではオウンドメディアだけで問い合わせを生み出す難しさについて書きます。

■サイトの立ち上げ
これは超簡単です。
ドメインを気にしなければ今すぐ作れます。

■コンテンツの公開
ここが難しいところです。

そもそも誰がそのコンテンツを書くんでしょうか?
内製ですか?外注ですか?

コンテンツの中身は専門的な内容ですか?

コンテンツの内容によっては外注しても作れないことがありえます。
だからといって内製でやるにしても、ライター専任で書く人が用意できるとは思えません。
中小企業なら尚更で、通常の業務の傍らコンテンツを書くことが求められると思います。

そうなると自ずとコンテンツの量産は難しくなります。
数記事書くのはなんとかやったけれど、すぐに結果に繋がるわけでもないので、
やる気も下がり更新頻度が減っていきそのうち更新が止まります。

■SEOを意識する
SEOはサイトの内部設計などの専門的な部分は正直難しいと思いますので、
本格的にやりたい場合は専門の会社にお願いしたほうが良いと思います。

が、これからオウンドメディアを立ち上げる場合は、専門会社を入れる必要は無いです。
あと、SEOに強いとか、何を根拠にそんなこと言ってるのかわからない、
変なCMSとかMAはそれだけ導入しても効果無いので騙されないで下さい。

コツコツSEOをやってきた前職の会社の取締役は、
SEOはタイトル文を意識するところから始めましょうと話しています。

基本的なところは、専門会社を入れなくても自力でやれますので、
SEOに取り組むのであればまずはタイトル文を意識するようにして下さい。

詳しい話は割愛しますが、詳しい話はSEOで検索した時に、自然検索の結果で一番最初に出てくる企業が出した書籍を読んでみて下さい。

もっと言うと、コンテンツを書き始めるところからSEOを意識するのは大事で、
それができることに越したことはないですが、
タイトル文を考えるところで筆が止まってしまうのであれば、
最初はSEOを意識せずに記事を書くことに専念しても良いと思います。

私はそっちのほうがやりやすいのでSEOは後回しです。

■問い合わせに繋げる
これが一番難しいです。

私は正直現時点で、オウンドメディアだけで問い合わせを生み出す成功パターンはこれだ!
と言い切れるほどの経験は持っていません。

どうしてここまで自信が無いかと言いますと、
以前オウンドメディアで、SEOでアクセスが集められていて、
主要な関連KWも軒並み上位表示しているにも関わらず、
そこから問い合わせが全く無かったという経験をしているからです。

特に専門サービスを提供する法人において、
オウンドメディアにアクセスを集めたからといって、
そこから問い合わせに繋がるとか、何かを買ってもらうというのは、直結しないと私は考えます。

なぜなら、問い合わせをするというのは、
少なからずその企業に対して信用を持っているからであって、
信用ができない企業にはどれだけ検索で上位表示していたとしても、
問い合わせするのとは別だからです。

その信用は、サイト上に公開している情報を通して信用するかもしれませんし、人づての噂を通して信用を得るかもしれません。

いずれにしろ、わかりやすいサービス、明確なサービスで無い限り、
簡単に問い合わせをしてくるわけではないというのを知っておくべきだと思います。

では「どうやって」オウンドメディアから問い合わせを生み出すのか?それとも生み出せないのか?

結論は生み出せると思いますし、場合によっては別な手段を取る方が良いかもしれません。

先に、自分が生み出した方法を書きます。

幸いなことにSEOでアクセスは集められているんだから、信用を得る方法を別の切り口で始めました。

・メルマガ/Ebook
・セミナーでの露出
です。

オウンドメディアのCVを問い合わせにおいてもCVしないのであれば、その手前のCVポイントを設けます。
それがメルマガであり、Ebookでした。

これらを活用することで、メールアドレスを取得できます。
今までサイトに来訪してきてもそのまま去られていた来訪者の数%でもメルアドを残してくれれば、
そこに対してメルマガを配信することが出来ます。

そのメルマガで自社の信用を高めるわけです。

メルマガのお話は、
SEOに興味を持つ方と定期接触を図るという目的でメールマガジンを発行」で書いてますので、興味ある方は御覧ください

 

そしてセミナーを開催する。
サービスなり、知見を売りにしている企業であれば、
その根拠を明示できるセミナーに参加してもらうのが信用を得る手っ取り早い方法です。

信用を得るためのセミナーですので、包み隠すようなケチくさいことはしません。
すべてを公開してその上で相談したいと仕向けるセミナーを設計します。

セミナーに関してはまだまだ書ききれていませんが、過去の記事はここを見て頂くと一部公開していますので御覧ください。
もっと突っ込んだセミナー設計については、別の機会に書きます。

 

オウンドメディアを運用しているからそれだけでなんとかしようと思考停止するのではなく、
それを活かしつつ他のところで問い合わせに繋がるような仕掛けを用意するのが大事だと考えています。

次にオウンドメディアで問い合わせを生み出すのは諦めて別な手段を取る方法です。

少なからず、これまで営業を通して名刺の交換をしているのであれば、
SEOによるアクセスから問い合わせを生み出すよりも、
メールマーケティングを駆使して信用を得て、商談に繋げるやり方だって良いはずです。

オウンドメディアで公開している情報は、
メールマーケティングで必要なサポート記事を公開するという役目にしてメディアを運営していく。

そうすれば、コンテンツを公開し続けるのではなく、
営業に必要な情報を公開していくということになります。
今まで営業が口頭や提案資料で説明していた事をサイトに公開して、
それをメールマーケで活用していけるようになります。

これを営業だけでやってもらうのか、
マーケがヒアリングしてコンテンツ作成を代行するのかは、
社内リソースや営業側の取り組み意欲によって変わってくるので、
状況に応じて対応されたら良いかと。

オウンドメディアは必ずしも立ち上げなければならない必要は無い「なぜなら」

記事タイトルにも書いていますが、
オウンドメディアの記事にかける予算(お金と人的リソース)が少なければ少ないほど、
社内で記事を書かなければいけません。

しかも記事を書く人は、中小企業であるほど専任では置けないので、本業の傍らで書かなければいけない。

仮にクラウドワーカーに頼むとしても、ライターの質はピンきり。
且つ、納品記事の推敲は社内でやる必要があるため、
クラウドワーカーに依頼する方が手間が増えることも有りえる。

ということで、オウンドメディアを立ち上げるのは簡単でも、
運用し続けるにはお金と人が必要となります。

オウンドメディアを運用することが目的なのであれば、
当面はそこから何も生み出されなくても目をつぶって運用すればいいと思います。

が、問い合わせを生み出すためにオウンドメディアを立ち上げるのであれば、
その後の人的、金銭的、運用リソースが確保できるかどうかを検討してから立ち上げるかどうかの判断をして下さい。

問い合わせを生み出すための取り組みは、考えれば他にもあります。
コンテンツマーケティングやオウンドメディアといった言葉に振り回されずに、
自社にとってそれが本当に必要なのかどうかを考えきった上で、
やるかやらないかを判断して頂ければと思います。

オウンドメディアを持たない場合に、
どうやって問い合わせを生み出したらいいかについては、
別記事で書くつもりです。