マーケ施策を軌道に載せるのと再現性を持たせることは、必ずしも同じではないから一緒に考えると大変かも

はじめに

マーケティングの取り組みは再現出来なければいけない。というお話をよく聞きます。
本当のその通りだと思います。

でも、再現できる取り組みを初めから作ろうとする人や、
それを部下に求める上司の人がいたりするんですけど、
私からすれば、「そんなのわかって作れたら誰も苦労しねーわ!」と言いたいです。

再現性の前に、どうやって成功パターンを見つけ出すかが先なんですよね。
その成功パターンが見つからないからみんな苦労して取り組んでいるんですから。

今回は、マーケティング施策を軌道に乗せる為の取り組みと、
その取り組みを再現させられるかどうかの違いについて書きます。

 

俺は出来たのに「なぜ?」お前は出来ない?というよくある話

マーケティングの新たな取り組みを考えることは、0→1を考え、作るということです。
何もないところから、新たな施策を生み出すのですから、ある程度の仮説があたっとしても、
それがうまくいくかどうかの確証は持てないわけです。

だから、やってみて検証して成否を判断する。

再現性なんて二の次なわけです。

で、上手く行った施策を繰り返し取り組んでいく中で、自分の中の再現性が確立されていきます。

でも、自分で作ったこの取り組みを、いざ他の人に任せようとすると、
面白いくらいに大体うまく行かないところから始まります。

そして思うわけです。
「なぜ」お前は出来ないんだ。と。

 

すべて伝えている筈なのにこれ以上「なにを」伝えたら再現できるようになるのか?

こんな偉そうなこと書いている自分も、多分に漏れず失敗するところから始まってます。
私が再現できなくて当時の先輩や上司に怒鳴られるケースもあれば、
自分が全て伝えたはずなのに、後輩や後任が出来ないケースもあります。

その理由は3つあるのかなと思っています。

1つ目は、
自分が感覚で身につけていることは、どれだけ口で伝えてもなかなか伝えることが難しい。
だから、感覚でやってる部分をいかに言語化して伝えられるかを徹底して考え、伝える。

2つ目は、
個人スキルの問題で、エクセル一つをとっても、使いこなせる人とそうでない人とでは、
作業スピードも違えば、ツールを組み合わせて必要な業務をこなすスピードも違います。
だから、「あのツールをこうやって使えばやれるじゃん!」が、通じない場合がある。
そうならないためにも、個人のITスキルに依存しないように、
必要なツールを導入して個人のITスキルに左右されない仕組みを用意する必要がある

3つ目は、
妄想力の差で、そもそもの思考の目線が違うので、
こちらが考えている事の理解をなかなか得られずに後任が再現できない。

では「どうやって」施策の再現性を持たせるのか?それとも出来ないのか?

私の考えは、
ツールで再現性を代行させる部分はそこに依存してしまえばいいのかなと思っています。

一旦、自分がマンパワーだけでやってきたことを、
再現できるようにツールを活用して再現できるように組み上げる。

それが出来ないということは、自分が感覚でやっている部分がまだまだ多いと理解する。

当然、ツールに頼るだけでは解決できない部分があります。

思考についてですね。

それは、場合によっては自分の分身を作るくらいの気持ちでやるしかないかなと。
当然時間が掛かります。

マーケティングに関しては範囲が相当広いので自分の経験値と思考を、
後任に同レベルでインストールさせるのは相当な時間を要します。

だから、今回任せようとしている施策部分の再現性を持たせるには、
何を理解してもらわなければいけないのかを、任せようとしている本人ではなく、
自分自身で考えて伝えることをしなければなりません。

社内勉強会
課題図書&アウトプットの提出
失敗する前提で施策をやらせ、失敗を通して学ばせる
などなど、知識と経験の両面で考えて伝えて下さい。

※私も常に実践中です。
来月からこういう教育を社内でやっていきます。

結構めんどくさいですけどやってほしいです。「なぜなら」

これらの教育と取り組みを通して、
自分以外の人やツールの代替で施策が再現出来るようになれば、
自分のリソースを別な施策に割くことが出来ます。

一つの例を挙げますと、
自社セミナーの開催を定期的に行う中で
初めはこんなことを一人でやっていました。

・LP作り
・申込みと開催日前日リマインドのメール原稿作成
・セミナー集客
・当日の受付
・会場設営
・セミナー終了後のアンケート用紙の作成
などなど。

セミナー告知用のLPは、
掲載用の原稿テンプレートを作り、そこに埋めさえすればLPが出来上がるようにしました。

メール原稿もテンプレートを作り、それを使い回せるようにしました。

当日の受付と会場設営は、ルールをマニュアルに落とし込み、その通りにやればOKというようにしました。

といった形で、ツールでやれるところはツールに落とし込み、
マンパワーに頼るところは、マニュアルに落とし込み、
それぞれで施策の再現性を持たせるように作りこみました。

もう一つ簡単な例をあげると、メールを活用したマーケティング施策については、
マーケティングオートメーションのツールを導入しそれを活用しました。

自分の頭の中にある施策を、メール原稿に落とし込み、
ツールで設定した発動条件に応じて施策を走らせるところまで作り込み、
私が死んだとしてもその仕組みによって施策が走り続けるようにしました。

当然ですが、そのツールがどんな効果効能をもたらすのかを、
自分自身が理解し、その上で活用出来なければ再現出来ません。

でも、それは出来る人がやれば良いだけで、仮にITリテラシーが低い人がいたとしても、
ツールに載せるマーケティング施策を考えられる人が増えさえすれば、
なんとでもなるというのが私の現時点での答えです。

異論反論は当然あると思います。
が、私の経験値からするとこんな感じかなと。

結論は、自社への問い合わせを今より100倍に増やしたいのなら、
再現性考える前に、どうやって成功パターンを見つけ出すかを徹底的に考えましょう。
再現性の実現は、成功パターンを見つけてからでも遅くないです。