問い合わせフォームでは聞きたいことを明確にして曖昧な質問をしない

はじめに

質問です。
マクロミルなどのアンケートサービスに回答したことがありますか?

一度でもある方には理解頂けると思うのですが、
質問事項が多すぎるアンケートや、
フリー入力を必須とする項目が多いアンケートに出くわすと、
一気に回答する気を無くしませんか?

アンケートは、ポイントなりお金を対価として回答するので、
面倒なアンケートであっても回答してくれる人は一定数いるんだとは思うんです。

ただ、これがB2Bの問い合わせフォームで同じことをやられると話が違ってきます。

今回は何でもかんでも初めに聞き出そうとしたって、
そりゃめんどくさいから入力しないよね、という話から、
それでも聞き出したい場合にはどうしたらよいかについて書きます。

例によって、
あくまでB2Bで問い合わせをしようとしている方から聞き出す方法についてです。

 

「なぜ?」問い合わせフォームに曖昧な項目を置いてはいけないのか?

よくある話なんですが、あれもこれも事前に聞き出せるなら聞いておきたい。
そういう要望が営業や、問い合わせのバトンを受けて対応する職種の人から言われることがあります。

ただし、そういう要望の時ほど、聞き出したいことがふんわり理解できるが、
それって明確に選択式の回答が可能なことなの?
それとも自由記入なの?
と確認すると、大体が曖昧な返事しか得られず、結果的に、んじゃ自由記入にしとこう。
という話になりがちです。

営業であっても、自ら聞き出したいことが明確になっていないことが結構多いです。
なぜなら、その聞き出したいことというのは、実は明文化されておらず、
感覚で捉えていることが多いからです。

ぼんやりと聞き出したいことはわかっていても、それを聞き出すための質問は固まっていない。

だから、電話や訪問時に口頭による様々なアプローチで聞き出しているから、
具体的にこういう質問を投げかけて聞き出す、という経験があまり無いのです。
1つの質問で聞き出せなければ、2つ3つの質問で聞き出せばOKとしていることでもあります。

だから、営業と問い合わせフォームの項目について、質問を重ねたとしても、
明確にこれを問い合わせの1項目にしよう!という表現に表すのがなかなか難しい。
だから、自由記入でいんじゃない?。

という流れに行ってしまうんです。

でも、これでは大方失敗します。
だって、こっちがしている質問が曖昧であればあるほど、回答する側も曖昧に答えてしまうからです。

ではそうならない為にどうしたらいいんでしょうか?

 

問い合わせフォームの項目には「なにを」明確に回答して頂きたいのかを本気で考える

企業からお問い合わせ頂くということは、何かしら相談したいことがあるからです。

このご時世、問い合わせる側も、対応する側もなかなかの多忙な状況です。
そんな中で、とりあえず訪問して聞き出すというのは、
相手側の時間を無駄に消費するのは企業として終わってます。

お互いの時間を無駄にしないためにも、事前に聞き出しておくべき事項が大切ですし、
それを答えやすい形で用意するのは、問い合わせを欲しい企業側の最低限の努力です。

ただし、これを自社の営業メンバーに強いるのは正直かわいそうです。

なぜなら、語弊ありきで書きますが、
営業という職種の人たちは、基本的に右脳で動く人たちで、左脳で動く人たちではありません。
だから、右脳でアウトプットされてきた事を、どうやって左脳で解釈して言語化するかが大事になります。

よって、何を聞き出したいかのヒントを得るのは営業からであっても、
その事を問い合わせフォームに落とし込むのはマーケの仕事になります。

マーケも右脳の人がいます(私もそうです)が、
マーケも一緒に右脳で感覚で動いていたら、大変なことになってしまうので、
マーケの人は、右脳モードと左脳モードを切り替えて行動するようにして下さい。

では「どうやって」その問い合わせ項目を作ったらよいか?

これは自分の中で決めていることがあります。

商談の流れは当然ですが営業が関わって契約するしないに至ります。
(もちろん商材によってはそうでない場合もあります)

なので、初対面で面と向かって聞き出しにくい問い合わせ項目については、
消去法の選択式で回答してもらうようにしています。

必ず選択できる形で回答してもらう。
質問はそれに沿った形に必ずする。

でも、そうなると回答できないパターンが必ず出てきます。
その場合にはバトンを受けた営業がその部分を聞き出すようにします。

一例はこんな感じです。

例えば、月額50万円以上のマーケティングツールを扱っている会社に、
月の販促予算が50万円以下の企業が問い合わせをしたとしてます。

問い合わせを受けた企業は、
この問い合わせの受注確度が高いかどうかを初期段階で把握したい場合に、
以下の情報を得たい。

これを問い合わせの段階で把握するためには、
・月間の販促予算が現状いくらなのか?
・今回の問い合わせは情報収集が目的なのか商談有りきなのか?
・問い合わせてきた人は決済権があるのか無いのか?

といったところでしょうか。

それを問い合わせ項目に落とし込むと、

Q1.役職
A1.経営者、部長職、課長職、一般職、その他

Q2.お問い合わせの目的
A2.今回は情報収集だけ、具体的な導入前提

Q3.月間の販促予算を教えて下さい
A3.50万以下、50万~100万、100万以上

といった形で、
今回お問い合わせ頂いた企業が、そもそも受注確度が高いかどうかを、
問い合わせフォームの回答項目でざっくり判断できるようになります。

もちろん、これだけで判断できないことも多くありますが、
どうやって選択しやすい形で回答して頂き、
その上で顧客になりうる企業からの問い合わせなのかどうかを判断することができます。

全て消去法と選択式で、見極めていけるはずなんです。

 

「なぜなら」問い合わせフォームの質問事項の源泉は営業の商談時のヒアリング項目から出来ているから

問い合わせフォームで聞き出す項目は全て、
そのバトンを受け取った営業がその後の商談を円滑に進められるためにあります。

営業がやりにくいバトンを渡してはいけないんです。

営業との関係性を友好に保つためにも、
ヒアリング項目は営業が動くために最適なものにすべきなのです。

最後に、私は問い合わせてきた企業に対して、
補足ヒアリングというのを取り組むようにしています。

どういう事かと言いますと、選択式の問い合わせに回答して頂き、
且つ、キーとなる質問事項にYesというか、これは確度高いなという回答をしてくれた方に、
追加の質問メールを飛ばすようにしています。

それは、今回書いたような選択式の項目ではなく、自由記入の項目もあります。

なぜそうしたのかと言いますと、

最初の問い合わせの時点で、
問い合わせの熱量も高い、
顧客となりうる企業からの問い合わせだ、

と、これらが判断できたら、
改めて担当からメールもしくは電話でご連絡させて頂きます。

その際に、貴重なお時間を頂くわけですから、その時間を有効に活用させて頂きたいので、
追加でこれらの事項について、ご回答できる範囲でご回答頂けませんでしょうか?
と送るわけです。

本気度の高い企業さんは、8割方回答して頂けます。

これも営業にとって、初回商談に有益な情報となる訳です。

B2Bに限った話ですが、こうやって問い合わせフォームの事を考えると、
今のやり方で良いのか?と疑問符が上がってくるかもしれません。

今回の記事で、少しでも御社の問い合わせフォームの質を上げることが出来たら、
この記事書いた甲斐があります。